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発明の特許出願から登録までの流れをおさえておくことは個人発明の第一歩

コラム 2022.10.17

発明をするにあたり、特許権の取得は必要です。特許権を取得していない場合、第三者による無断での特許発明が可能になってしまいます。特許権さえ取得していれば、第三者による無断での特許発明を排除できるので、必ず行いましょう。
この記事では、特許権を取得するための特許出願から登録までの流れについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【目次】
1.発明しただけでは特許権は発生しない
2.特許権の出願手続きは出願明細書を作ることから始まる
3.登録までの手続きの流れで一番面倒なのは審査請求
4.今回のまとめ

発明しただけでは特許権は発生しない

特許権は発明するだけでは発生しないため、特許出願をし、登録する必要があります。不安な方は、特許出願の経験が豊富な企業の方に、その分野に強い特許事務所を紹介してもらうと良いでしょう。

特許権の出願手続きは出願明細書を作ることから始まる

ここからは、特許権出願から登録までの流れを解説します。まずは、特許出願の手続きからです。

特許出願の手続き

発明をしたら、出願明細書を作成し、特許庁へ特許出願をしましょう。特許の審査は特許が出願された日を基準にするので、他社に先を越されないように出願準備を進めてください。

審査請求

特許の審査を希望する場合は、出願審査請求料を特許庁に支払います。出願審査が可能な期限は出願日から3年とされているので、審査請求を忘れずに行いましょう。審査請求が行われた出願は順番に審査されますが、基本的には自分の出願が審査されるまでには一定期間がかかります。

拒絶理由通知

特許庁にて審査が行われた際に特許にできない理由が見つかると、拒絶理由通知書が届きます。拒絶理由への応答は、原則として発送日から指定期間(60日)のうちに行わなければなりません。
拒絶理由に関しては半数以上の方が通知を受け取るので一発登録できる方がまれです。拒絶理由に対して、適切な対処を行えば特許を取れる可能性があるので冷静に対処してください。

拒絶理由がクリアできないと、拒絶査定が通知される

拒絶査定が届いた場合は、審査では特許が認められなかったということです。拒絶査定に対しては、3ヶ月以内に拒絶査定不服審判を請求できます。拒絶査定不服審判を請求すると、今まで査定を行った審査官とは異なる審判官3名によって特許を認めるべきか否かの再審判が行われます。

特許を取得

拒絶理由に対処できると特許査定が出されます。特許査定がもらえたら、特許登録料金を支払うと権利化ができるので念願の特許を取得できます。

特許権の維持

特許権は最大で20年間権利を維持できますが、権利を維持するためには特許年金を払う必要があります。最初の3年間は登録料の納付時に年金が支払われるため維持されます。しかし、それ以降も権利を維持したい場合は年金の支払いが必要です。特許権が不要になった場合は、途中で年金の支払いを辞められます。

登録までの手続きの流れで一番面倒なのは審査請求

手続きの流れで一番面倒なのは審査請求です。請求が終わるまでに時間がかかる上に、拒絶理由通知が届く可能性が高いからです。
拒絶理由通知が届いたら、発送日から指定期間(60日)に解答しなければなりません。解答の理由が採用されない場合は拒絶査定とされ、特許に登録できなくなってしまいます。拒絶査定不服審判もできますが、合格率はそれほど高くありません。

今回のまとめ

この記事では、特許出願から登録の流れについて解説しました。特許を取得できれば自身の特許発明の実施を独占でき、さらに第三者が無断でその特許発明を行っている場合に排除できます。そのため、発明者にとって必須の権利と言えるでしょう。しかし、多くの方が拒絶通知を受け取っているのも現実。特許を取得するためにも、拒絶通知に対して冷静な対処を行ってください。

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