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発明と関係が深い特許法で定義されている「特許権」とは

コラム 2022.10.14

「特許権」は発明品を作る方なら知っておきたい知識の1つです。特許権があれば、自身の特許発明の実施を独占でき、さらに第三者が無断でその特許発明を行っている場合に排除することが可能です。
この記事では、特許法と特許権について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

【目次】
1.特許法の保護対象は技術的思想の創作のうち高度なもの
2.特許権は発明を保護するための権利
3.特許権を取得すると特許発明の実施を独占できる
4.今回のまとめ

特許法の保護対象は技術的思想の創作のうち高度なもの

特許法は、技術的思想の創作のうち高度なものが対象になります。ここからは、特許法について解説していきます。

特許法とは

特許法とは、発明の保護と利用を図り、発明を促し、産業の発展に貢献することを目的とした法律。特許の意味は、発明を公開する代わりに、その発明の実施を独占できる権利です。
特許法第1条には、「この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もって産業の発達に寄与することを目的とする」と定められています。

特許法の保護の対象になる発明について

特許法2条1項に、発明とは「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」と記載されています。発明の要件は以下の4つです。
・自然法則を利用している
・技術的思想がある
・創作性がある
・高度性がある

特許権は発明を保護するための権利

知的財産権の中の、産業財産権に「特許権」は含まれており、特許庁によって管理されています。産業財産制度は、新しい技術やデザイン、ネーミングやロゴマークなどについて独占権を与え、模倣防止のために、保護し、研究開発への報酬を与えたり、取引上の信頼を維持したりすることによって、一定期間新しい技術などを独占的に実施できる制度です。

特許権とは

特許権は発明を保護するための権利です。特許権を取得すると、自身の特許発明を独占できると共に、第三者が無断でその特許発明を実施していたら排除できます。特許発明とは、特許されている発明のことです。

特許権を取得すると特許発明の実施を独占できる

特許権を取得すると、特許発明の実施を独占可能です。まずは身近な特許権を取得したものを紹介します。

特許権を取得したもの

有名な特許権を取得したものを3つ紹介します。知っている方が非常に多い商品ばかりです。
・VOCALOID(2022年3月25日)
・フリクションボール(2018年3月28日)
・雪見だいふく(2017年3月21日)
VOCALOIDとは、ヤマハ株式会社が開発した歌声合成技術を活用したソフトウェア。YouTubeなどの配信サービスでボカロと呼ばれる曲は、VOCALOIDから作成されている楽曲がほとんどです。
フリクションボールは、株式会社パイロットコーポレーションが開発した、消せるボールペン。学生や社会人を中心に高いシェアを誇っています。
雪見だいふくは株式会社ロッテが開発した、誰もが一度は食べたことがあるアイスクリームです。真冬にアイスクリームという逆転の発想から開発された商品です。
今回紹介した3つの商品のように、特許権を取得すれば、自社で開発した商品を独占可能です。その結果、競合からマネされることなく、安定した売上につなげられる可能性が高くなります。

今回のまとめ

この記事では、特許法と特許権についてご紹介しました。せっかくご自身が思いついた発明だとしても、特許権がない場合、他人がそっくりマネることが可能になってしまいます。その結果、売上を伸ばせるキッカケになりそうな発明品を手放さなければいけない危険性があるので注意しなければなりません。そのような事態を防ぐためにも特許権を取得することは非常に大切です。

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