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発明・商品開発時のクラウドファンディングの目標額の設定について

コラム 2022.03.25

商品開発や発明を行う際にクラウドファンディングを活用する場合は、目標額をどのくらいに設定すれば良いのか具体的な額について迷うことが多いものです。個人や中小企業の場合初めてクラウドファンディングに挑戦する、もしくは初めて商品開発や発明の事業自体が初めてという場合も少なくないでしょうし、そうなればなおさら金額設定の基準には困るものでしょう。そこで今回は、商品開発や発明においてクラウドファンディングを活用する際の目標額の設定について解説していきたいと思います。

【目次】 
1.目標額設定における重要なポイント
2.手数料・リターンにかかる費用に注意
3.目標額を達成しなかった場合
4.今回のまとめ

目標額設定における重要なポイント

クラウドファンディングを活用する際に注意したいのは、目標額設定において必要以上に欲張りすぎないことです。クラウドファンディングではさまざまな人・企業に資金集めのチャンスがあるのが特徴になります。そのためせっかくチャレンジするなら多くの資金を集めることを目標に掲げたいところですが、やはり金額が大きくなればなるほど目標額達成のハードルは高くなります。
また、クラウドファンディングにはそもそも単純に資金を集めるだけでなく、商品開発プロジェクトを認知してもらい支援を募ることという意義があることを忘れてはなりません。したがって必要以上に高い額を設定していると、プロジェクトの内容と見合っていないと判断され、多くの支援者から賛同を集めることが難しくなってしまいます。そのため目標額を決めるときは開発にかかるコストを的確に計算したうえで、最低限の額を掲げることが重要になります。

手数料・リターンにかかる費用に注意

クラウドファンディングでは必要最低限の額を算出したうえで、目標額を設定することが大事です。しかしそうは言っても、あまりにも金額を小さく設定しすぎると、手数料やリターンにかかる費用がかさみ、結果として大きな赤字になってしまう可能性があるため注意が必要です。手数料の具体的なパーセンテージはプラットフォームによって異なりますが、10~20%ほどの手数料が設定されていることが多いです。
つまり、例えば10%の手数料で200万円の資金が集まってプロジェクト成功となった場合は、20万円がここから手数料として差し引かれる仕組みです。その他リターンとして配送する商品の原価、配送料や梱包料なども考慮しなければならないため、「必要最低限」とはどれくらいの額なのかを見誤らないようにしましょう。

目標額を達成しなかった場合

クラウドファンディング活用時に気になるのは、目標額達成ができなかったときのことです。目標額を大きく設定しすぎたりPRが不十分だったりすると、残念ながら思うように支援を得られないことがあり、むしろクラウドファンディングプラットフォームでは未達成で終わってしまうプロジェクトの方が多く見受けられます。このとき注目しておきたいのは、クラウドファンディングにおける2つの方式の違いです。
まず「All or Nothing方式」というものがありますが、これは目標額に達成しなければプロジェクトは開始されない方式です。一方で「All in方式」という方式がもう一つ挙げられますが、これは未達成でもプロジェクトが開始される仕組みのクラウドファンディングです。
しかし未達成の場合は採算が取れなくなってしまうリスクもあるのが大きな特徴になります。目標額未達成時はこのようにどちらの方式を選んでいるかでプロジェクト成功になるのかが変わってくるため、違いには注意が必要です。

今回のまとめ

クラウドファンディングでは効率的に資金集めができるよう、目標額を的確に設定することが重要です。多すぎても少なすぎてもクラウドファンディングにはリスクが伴うため、そのためには商品開発プロジェクトにかかる費用をしっかりと把握する必要があります。また、All or Nothing方式なのかAll in方式なのかで未達成時の結果も変わってくるため、両者の違いについてもよく理解を深めておきましょう。