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個人の発明・商品開発における開発費・売価・量産数の考え方

コラム 2022.03.10

オリジナル商品を個人で製造して販売していく際には、開発費用から具体的な売価、量産数については非常に迷うものです。個人の場合、会社と違って最初の段階で用意できるコストには限界がありますし、会社規模のように量産をたくさんしていくわけでもありません。しかしだからといって売価が高すぎると売れなくなってしまいますし、適正な金額の設定方法は事業を成功させるうえでの大きな課題になります。そこで今回は、個人の発明や商品開発における開発費・売価・量産数の考え方について解説していきたいと思います。これから自分自身のアイデアを一つの商品にして売り出していくプロジェクトを始める際には、積極的に参考にしてみてください。

【目次】 
1.発明・商品開発にかかる費用
2.売価の考え方
3.量産数の考え方
4.今回のまとめ

商品開発費用の目安

発明や商品開発にかかる費用の相場・目安は、言ってしまえばケースバイケースなのですが、個人の場合はせいぜい50万円~150万円ほどが目安になってくるでしょう。もちろん特殊な形状やデザイン、材料の商品であれば製造に工数が増えることが考えられるため、その場合は目安以上に大きく費用がかかります。しかし逆に、コストをかけないようにデザインや設計費、材料費などを削減すれば、目安よりもかなり抑えたかたちで開発を行うことも可能となるでしょう。

売価の考え方

一般的に売価・販売価格を決めるときのポイントとしては、原価が重要になってきます。原価は仕入れにかかったコストと、加工費など製造にかかわるコストをすべてあわせた費用のことをいいます。ただ、原価のみで価格を決めてしまうと、実際のところは金額設定に失敗してしまうことも少なくありません。というのも、商品を売る際には販促などの諸費用もさまざまかかってくるからです。そのためビジネスの場においては、販売価格の考え方・出し方についてはさまざまな方法が用いられるのが特徴です。
すべての方法について紹介するのは割愛しますが、一例を挙げておくと、まずコストプラス法という決め方があります。これは原価と予定の利益をプラスしたうえで売価を算出する方法です。ほかには市場価格追随法という方法もあり、これは同じ市場で販売されている商品の価格を参考に、差別化できるポイントを見ながら価格を決定していくかたちになります。
同様のジャンルの個人製作商品がほかにもたくさん見られる場合は、この方法は参考になる可能性があります。

量産数の考え方

商品の量産が実現すれば、一つひとつの商品の単価は下がっていくため量産価格で販売することができ、お客様にとって手に取りやすい金額設定ができるようになります。原価はやはり量産すればするほど下がることが見込まれるため、最終的にはできる限り多く量産できるに越したことはないでしょう。
ただ、個人の規模で販売する商品を何百、何千といきなり量産することは正直難しいものです。まずは売れ行きを見ながら小ロット単位で製造を行っていき、予算の許す限りプロモーションをかけながら商品をたくさん知ってもらうことが重要です。
そのうえで量産数を目指していけるのが望ましいでしょう。必要に応じて個人の商品開発の支援やコンサルを受けることも検討していきたいところです。

今回のまとめ

商品開発を自分自身で行い、オリジナル商品の販売事業を成功させるには、さまざまなコストの考え方や売価の適切な設定方法などをしっかりと見極めることが重要です。どのような事業を始めるにしても、かかるコストとそれに対する販売価格を考えることは避けて通れないことです。企画や商品のアイデア・デザインを考えるだけでなく、最低限どれだけの費用がかかるのか、いくらで売るのかなどの具体的な計画は明確に定めていきましょう。

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