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商品開発を行う際に考慮すべき業種ごとの満たすべき品質
商品開発を行う際には、その商品が市場においてニーズがあるのかどうかや、他商品との競合性などを満たしているか以外にも考慮すべきことがあります。それは、商品の品質です。求められる品質は、商品開発する商品が属する業種によって異なります。この記事では、化粧品と食器を例にとって、満たすべき品質や順守すべき法律について解説します。
【目次】
1.商品開発に品質管理は必須
2.化粧品を商品開発する際に満たすべき品質
3.食器を商品開発する際に満たすべき品質
4.今回のまとめ
商品開発に品質管理は必須
開発した商品のデザインがよく、リーズナブルであってとしても、求められる品質を満たしていないと商品としては成り立ちません。通常、企業などで行われる商品開発では、商品の開発とセットで、使用する材料や製造工程の確認が行われます。また、製造工程の途中で、強度など品質検査を行い、どの段階で不具合が出る可能性があるのかなどを検証しています。
さらに、最終的に市場に出す前には検品を行い、品質基準を満たしていないものは弾かれます。このことは、個人で商品開発を行う際にも適用されます。そこで、商品開発する商品によってどのような品質を満たす必要があるのかを法的な基準も合わせて確認することが重要です。たとえば、「製造物責任(PL)法」も守るべき品質の一つと言えるでしょう。
化粧品を商品開発する際に満たすべき品質
まずは、化粧品を商品開発する際に考慮すべき品質について考えていきましょう。薬事法に基づき定められている化粧品基準は主に4つあります。
1つ目は、化粧品に配合してはいけない成分が約30種類定められています。2つ目は、一定の成分の配合制限として、化粧品の種類や使用目的に応じて最大配合量が定められています。3つ目は、防腐剤・紫外線吸収剤・タール色素をして使用できる配合が制限されています。4つ目は、化粧品に配合するグリセリン100g中に含まれるジエチレングリコールを0.1g以下にすることを規定しています。
使用が制限されている成分などは、法改正などで随時追加や削除などが行われているため、最新の情報を確認して品質基準を満たす必要があるでしょう。
食器を商品開発する際に満たすべき品質
続いて、食器を商品開発する際に満たすべき品質についてご紹介します。食器は、口に入れる食べ物をのせるものであるため、食品衛生法という法律を守らなくてはいけません。
また、使用される材質によって満たすべき基準が異なってきます。たとえば、プラスティック素材の中でも衝撃に強くて強度が強いポリカーボネートを材質にしているお皿だとしましょう。食品衛生法で定められた「食品、添加物等の規格基準」によると、材質検査と溶出検査の2つの検査で品質基準を確認する必要があります。
材質検査は、材質に含まれる化学物質量の規制をすることで、食品への溶出量を抑えることを目的としています。試験項目として、カドミウム、銅、ビスフェノールA、ジフェニルカーボネート、アミン類の含有量が定められています。
溶出検査は、材料から溶け出る化学物質を調べるためのもの。それぞれ決められた条件下で試験し、重金属(鉛として)、過マンガン酸カリウム消費量、蒸発残留物、ビスフェノールAが規格を満たしているか確認していきます。
今回のまとめ
商品開発を成功させるためには、業種ごとに定められた品質基準を見たすのが最低条件です。個人の商品開発であっても、品質コンプライアンスを順守するのは、果たすべき努めともいえるでしょう。ハツメイトでは、試作品メーカーとしての強みがあるからこそ、商品開発のサポートを得意としています。企画開発や試作品制作に関して、お気軽にご相談ください。