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試作品製作における光造形方式3Dプリンターの詳細とメリット・デメリット

コラム 2022.10.03

試作品を製作する上で必要不可欠な存在となりつつある3Dプリンターですが、どのような仕組みで作られているかを詳しく知っている人はそう多くないかもしれません。
今回は、光造形方式3Dプリンターの仕組みを中心に、活用するメリットやデメリットについて詳しくご紹介します。

【目次】
1.光造形方式3Dプリンターの仕組みとは?
2.試作品製作に光造形方式3Dプリンターを活用するメリット
3.光造形方式3Dプリンターのデメリットと克服方法
4.今回のまとめ

光造形方式3Dプリンターの仕組みとは?

光造形方式3Dプリンターとは、3DのCADデータをもとに、3次元の立体構造物をプリントする機械のことです。レジンなどの液体上の樹脂に紫外線を照射することで固めて、造形物を作り上げていき、別名光造形機とも呼ばれています。
光造形方式3Dプリンターには、大きく分けて2つのタイプが存在します。

1つ目が「SLA方式」と呼ばれるもので、レジンなどの液体上の素材に紫外線を照射して、構造物の土台から固めていくものです。一筆書きの要領で紫外線を当てていきます。
小さな点で紫外線を照射するため、細かな造形物や複雑なものにも対応するメリットがある一方で、完成までに時間がかかりやすいのがデメリットです。

2つ目が「DLP方式」と呼ばれるもので、液状のレジンの下から紫外線を照射する方法です。SLA方式が点で照射するのに対し、DLP方式では面で紫外線を当てていきます。照射範囲が広いため、ハイスピードで造形物を完成できるメリットがある一方で、造形物の照射範囲が広ければ広いほど、解像度が荒くなってしまうデメリットもあります。

試作品製作に光造形方式3Dプリンターを活用するメリット

光造形方式3Dプリンターを試作品製作に活用する最大のメリットは、試作品を簡単に作れることでしょう、複雑な形や構造でも、型を作らずに試作品の製作ができるので時間もお金も節約できます。
そして、光造形方式3Dプリンターを活用することで、滑らかな質感のレジンを使用するため、構造物の表面が非常に滑らか、かつ積層痕が目立ちにくいのが特徴です。
さらに、試作品を作っていくなかで改善点がでた場合も、すぐに作り直すことができるのも大きなメリットと言えるでしょう。組み合わせた際に不具合が出るなど、細かな修正や微調整が必要な場合も、低コストで作り直しができます。

光造形方式3Dプリンターのデメリットと克服方法

光造形方式3Dプリンターで製作した構造物は、太陽の光に非常に弱いといったデメリットがあります。紫外線を含む太陽光を浴びてしまうことで、硬化や変形、劣化を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
そして、造形物の加工プロセスが必要な場合も注意が必要です。部品を製作する場合は、取り付け部分の処理なども必要なため、加工する技術や装置を用意する必要があります。
そのほかにも、3DのCADデータを製作する必要があるため、CADなどのソフトに関する知識や技術も必要です。
CADに関する知識や経験がない場合は、ぜひハツメイトにご相談ください。手書きスケッチから試作品を製作したい場合やプロダクトに最適な材料や加工方法を提案してほしい方もお気軽にお問合せいただけます。

今回のまとめ

今回は、試作品製作における光造形方式3Dプリンターの詳細とメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。光造形方式3Dプリンターを活用することで、低コストで気軽に試作品製作が可能です。
3DCADなどに関する知識がない方や専門の機械がないとお困りの方は、ぜひハツメイトにご相談ください。ご予算やご要望に応じて、試作品製作をお手伝いいたします。アイデアだけの状態からサポートいたしますので、お気軽にお問合せください。