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商品開発を考えている人が知っておくべき製造原価の詳細

コラム 2022.06.29

商品開発においては、実際に製造した商品を販売し、利益を上げることまで想定しておかなければなりません。利益を上げるためには徹底したコスト管理が必要となり、そこで行わなければならないのが製造原価の計算です。ここでは、製造原価に分類される費用の詳細や特に重要な製造直接費の概要、および内訳について見ていきましょう。

【目次】
1. 個人が商品開発を行う上でおさえておくべき製造原価の分類
2. 特定製品のためだけに消費される製造直接費とは?
3. 製造直接費の主な内訳
4. 今回のまとめ

個人が商品開発を行う上でおさえておくべき製造原価の分類

個人が商品開発を行い、その販売を通じて利益を上げるためには、製造原価を把握してコスト管理を行うことが欠かせません。この製造原価とは主に以下の3つに分類されます。

材料費

ものづくりにおいては、その材料の調達にかかった費用がそのままコストです。この費用を材料費といい、こちらは製造原価の一部として計上する必要があります。

労務費

開発した商品を生産するためには、労働力が必要です。具体的には工場で働く従業員の給料などがこれに該当し、これらは労務費として製造原価に分類されます。

経費

商品を開発し、さらにその生産を行うと多種多様な経費が発生します。材料費と労務費のいずれにも分類できない費用は経費となり、こちらもまた製造原価として計上する必要があるのです。

特定製品のためだけに消費される製造直接費とは?

商品製造の過程で発生したあらゆる費用は、製造直接費と製造間接費に分けることができます。この違いは商品ごとのコストを明確にする際にも、把握しておかなければなりません。
そもそも商品の製造時に発生する費用には、製造工程に対して直接的に使用されるものと間接的に使用されるものがあります。例えば、直接的に使用される費用には、家具を製造する際に必要な木材の購入費などがあり、このような費用が製造直接費です。
一方、間接的に使用される費用とは「どの商品にどれくらいの額を使用したのか分からない費用」と定義されます。例えば、工場において一人の従業員が複数の商品の製造に携わっている場合、その人件費は間接的に使用された労務費として計上されるということです。
製造直接費に分類される費用については、製造間接費との違いと併せて覚えておくと良いでしょう。

製造直接費の主な内訳

商品の製造工程に対して直接的にかかる製造直接費は、主に以下の3つに分類できます。

直接材料費

直接材料費とは特定の商品の製造において使用される材料の購入費です。上述した家具の製造時に使用される木材の購入費などはこれに該当し、同じ材料を複数の異なる商品に使用する場合、その購入費は間接材料費となります。

直接労務費

その商品の製造工程で発生した人件費などの労務費を直接労務費と言います。特定の商品だけの製造に関わっている従業員の給料などがこれに該当し、複数の商品の製造に携わる従業員の給料などは間接労務費に分類されるということです。

直接経費

材料費・労務費のいずれにも分類されない費用で、なおかつ特定の商品だけの製造工程で発生した経費は直接経費に分類されます。こちらも複数の異なる商品の製造に関わったものに関しては、間接経費に分類しなければなりません。

今回のまとめ

開発した商品を販売し、確実に利益を上げるためには、発生するコストをもとに販売価格を決める必要もあり、その際にも製造原価の算出が不可欠となります。
とりわけ製造直接費はその商品の製造のみにおいて発生するコストであるため、詳細な金額を把握しておくようにしてください。また、製造直接費は製造間接費と併せて各々の定義を理解しておくことも大切です。

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