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個人のものづくりとは何かを考える際に大事なのは「付加価値」と「機能性」
せっかく商品が完成してもだれも買ってくれなければ、それまでに費やした開発費用は無駄になってしまいます。新しい商品を開発して利益を上げるためには、アイデアを形にするだけでなく売れる商品を生み出す必要がありますが、そこで重要となるのが付加価値と機能性です。今回は付加価値と機能性について詳しく解説します。
【目次】
1. ものづくりで大事なことは付加価値を持たせること
2. ものづくりでは見た目の良さだけでなく機能性も重要
3. ものづくりにおいてデザイン性と機能性のバランスを取る方法
4. 今回のまとめ
ものづくりで大事なことは付加価値を持たせること
付加価値とは、同じような商品にはない独自の価値に対して価値を付けることをいいます。分かりやすい例でいえば、ブランド品です。普通に購入すれば1,000円ぐらいで買えるコットン素材のTシャツも、有名ブランドの商品になると素材とデザインが同じでも数万円することもあります。ものづくりで付加価値を意識するメリットは次の2つです。
価格競争に飲み込まれなくて済む
価格競争が激化していますが原料が高騰している現在、安くて品質の高いものを作るのにも限界があります。付加価値のある商品を開発すれば、価格を下げなくても購入してもらえるので、結果として価格競争に巻き込まれなくて済むのです。
リピーターを獲得しやすい
商品を完成させて安定した売上をキープするためには、リピーターを増やすことが必要不可欠です。付加価値のある商品を開発すれば、商品だけでなくメーカーを支持してもらえるようになり、リピーターの獲得にも役立ちます。
ものづくりでは見た目の良さだけでなく機能性も重要
オリジナル商品というと「デザイン性」を重視しがちですが、見た目と同じぐらい機能性を重視することも大切です。その理由として、次の2つが挙げられます。
役に立たない商品は売れない
デザインが重視されるアパレル商品でも、消費者は通気性や保温性、伸縮性などを考慮して購入します。ましてや、人の生活を快適したり便利にしたりする商品のデザインばかりが優れていても、機能性が低くてはだれも見向きもしないでしょう。
社会的信用を失う
機能性の低い商品は売れ残るだけでなく、事故に繋がる可能性もあります。不良品となれば自主回収が必要になり、多額の費用がかかるだけでなく社会的信用も失うことになります。商品はデザイン性と機能性のバランスが重要ですが、だれもが安心して使える商品を開発するまでは、機能性を優先することも大切です。
ものづくりにおいてデザイン性と機能性のバランスを取る方法
では、どのようにしたらものづくりでデザイン性と機能性のバランスを取ることができるのでしょうか。具体的な方法は以下の通りです。
試作品を繰り返し作る
試作品を何度も作ることで、品質の向上と顧客のニーズ把握することができます。デザイン性と機能性のバランスを取るためには、トライ・アンド・エラーを繰り返し行うしかありません。ちなみに試作品には3種類あり、それぞれの特徴は次の通りです。
・原理モデル:機能性を確認するもの
・デザインモデル:デザイン性を確認するもの
・性能検討用モデル:精度を確認するもの
OEMを利用する
トライ・アンド・エラーで解決しない場合は、OEMも選択のひとつです。OEMであれば、デザイン性と機能性のバランスがよい商品を開発しやすいだけでなく品質管理もしてもらえるので、クレームのリスクを軽減できるメリットもあります。
今回のまとめ
機能性とデザイン性に優れた商品を完成できれば、まさに付加価値をプラスできる商品となりますが、優れた商品を完成するためには並々ならぬ努力が必要です。なかには、途中で投げ出してしまう方も少なくありません。
しかし、ものづくりの苦労はものづくりに挑戦した人しか味わえない貴重な体験ですから、その苦労を楽しみ、世界にひとつしかない商品をぜひ完成させてみてはいかがでしょうか。