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個人が試作品製作・商品開発を行う際に考慮すべき原価管理とは
商品開発をスムーズに進めるうえで、重要な要素の一つになるのが原価管理です。原価管理は個人・法人問わず主に製造業においてビジネスを円滑に進めるために重要な役割を果たす管理業務になります。規模にかかわらず、どのような商品にもその商品を製造するにあたってかかる「原価」というものが存在します。
原価管理を適切なかたちで行わないと、生産・販売など多くの行程に悪い影響が出てくるといえるでしょう。特に個人で開発を進めるとなると、原価などの細かい計算はあいまいなものにされがちです。そこで今回は、個人が試作品製作・商品開発において考慮すべき原価管理について解説していきます。
そもそも原価とは
商品開発や製造において必ず理解を深めておきたい要素の一つが「原価」です。まずは原価とはそもそも何なのか、基礎を見ていきましょう。原価とは商品の仕入れにかかる費用のことを主に指します。商品の製造に必ず材料などの仕入れ費用がかかるため、しっかりと計画的に利益を出し商品を生産していくためには原価管理が重要になります。しかし一口に原価といってもそのとらえ方はさまざまなため、材料費・人件費や販促費なども原価として数えられることもあります。
例えば製造原価と分類されて呼ばれる言葉は、その商品を製造するのにかかる費用を指します。この場合、原則として製造原価に含まれるのは材料費や人件費などです。商品開発を計画的に進める際には、このような原価がどれだけかかるのか計算することが重要になります。
原価管理とは
では、「原価管理」とはどのような業務のことをいうのでしょうか。これは商品を製造するにあたって必要とされる原価を計算したうえで実際にかかった費用を比べ、どのような点が問題となっているのかを洗い出し、そのうえで問題点を解決していくことを指します。現状の原価をどう捉えてその課題をどう解決していくかを考え、そしてそれを実行していくことで、商品開発における効率化や利益向上につながる流れです。
原則として、原価管理では、必要となる原価を固定費と変動費の2つに分けていくことで行われます。固定費とはその名の通り固定されている費用のことで、変動費はその都度変動する可能性のある費用のことを指します。
原価管理の必要性やメリット
個人の商品開発の過程においても原価管理は非常に重要です。個人が行う小規模な商品開発・発明プロジェクトでも必ず原価はかかっており、その費用を把握したうえでコストカットするにはどうすれば良いのか考えることは、赤字のままで終わらないために欠かせない対策です。
原価管理を行えば、不必要だったり本来削れるはずだったりするコストを速やかに見極めることができます。個人の場合は資金に限界があるため、いかに工夫して原価を抑えられるかが、利益につなげるためのポイントになります。
また、個人の商品開発におけるリスクを回避することにもつながってくるでしょう。時と場合によって原価が大きく変動する可能性があることがもしわかれば、大きな損失が出てしまいます。
個人の小規模な発明・商品開発とはいえ、赤字になるかもしれないリスクは先に把握しておきたいものです。開発段階で原価における問題点を洗い出しておけば、そもそも個人での商品化は可能なのか冷静に判断することもできるでしょう。そこでもし不可能と判断できれば、デザインや設計、材料などを見直すことが可能です。
今回のまとめ
原価管理は個人の商品開発プロジェクトにおいても必要な工程になります。企画を進める際には忘れずに原価を計算し、問題となる点はないかどうかよくチェックしておくことが重要です。原価管理を実践しておけば、安心して個人でもオリジナル商品の開発に挑戦できます。要らないコストはないかどうかを調べ、しっかりと利益につながる計画を立てていきましょう。