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試作品製作・プロダクトデザインで立体物に印刷する技術の紹介

コラム 2022.02.18

試作品製作やプロダクトデザインの際には平面のものだけでなく、立体物に色を乗せていくケースも多くあります。印刷技術はいくつかあり、方法によって発色が変わってきたりコストを抑えられたりする長所があります。それぞれの技術のメリット・デメリットを知っておけば自身が試作したい製品にふさわしい印刷方法を選ぶことも可能です。そこで今回は、試作品製作やプロダクトデザインで立体物に印刷する3つの技術について紹介していきます。

【目次】 
1.シルクスクリーン印刷
2.UVプリント
3.3D昇華転写システム
4.今回のまとめ

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷は昔から活用されている技術で、メッシュ状になった刷版の孔(あな)から素材に直接インクを落として印刷していきます。インクを直に落として色を乗せていくため、温度変化や雨風による色褪せの心配が少ない点とインクの量を変化させて厚みを出すこともできる点が特徴です。布製品に使用されることが多く、トートバッグやTシャツが例に挙げられます。
また、ガラスやプラスチックなどの光沢がある素材や丸みのある形状にも印刷が可能です。ただし、シルクスクリーン印刷には1色につき1つの刷版が必要なためややコストがかかります。1個~10個程度の試作なら、他の技術を活用したほうがコスト削減につながります。

UVプリント

UVプリントとは、紫外線を活用することにより一瞬でインクを硬化させる印刷技術です。インクジェットプリントでは難しかった凸凹がある立体物にもきれいな印刷ができます。アクセサリー・ボールペン・ゴルフボール・革製品・アクリル製品などツルツルとした素材や細かい形状のものにも向いています。
製版がいらないため小ロットの印刷に適しており、さらにインクも短時間で乾くので急いで試作品を仕上げる必要がある場合もスピーディーな対応ができます。
ただし、素材をプリンターに1つずつセットして印刷していく必要があるので、あくまで試作品製作の活用がメインで量産には向いていません。

3D昇華転写システム

昇華転写システムとは熱を加えることで素材にデザインを転写させる技術のことを指します。特にスマートフォンケースやマグカップへの印刷で用いられます。この技術では一度昇華インクを用いて転写フィルムに画像などをプリントした後、圧力をかけることでフィルムを素材に貼りつかせ、インクを染み込ませていきます。メリットは色鮮やかな仕上がりになり、素材の良さを引き立たせてくれる点です。製版料金もリーズナブルなことが多く、さらに個人用のプリンターも手ごろな価格で販売されているので、個人で試作品を作りたい人にもおすすめです。ただし、印刷する素材が濃い色味のものだとインク自体が吸収されて上手に発色しない場合が多いので、白色寄りの素材に使用します。

今回のまとめ

今回は、試作品製作やプロダクトデザインで立体物に印刷する3つの技術について紹介してきました。それぞれの印刷方法によって強みが異なるため、試作品の色合いや形状によって適切な技術を選択することが大切です。また刷版の有無などコスト面でも差があるため、試作品の個数によっても方法を変える必要があります。製品のこだわりたい箇所を明確にして一番合う技術で印刷をしましょう。

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