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ものづくりにおける現代の家具デザインのトレンド
家具は、人々の生活を支えるのと同時に、部屋の印象を大きく変える役割を果たしています。家具デザインのトレンドは、時代によって常に変化しており、家具づくりの現場でもこの変化を捉えておく必要があります。そこで今回は、今までの家具デザインがどのように移り変わったのか歴史を振り返り、併せて現代のデザイントレンドも見てみましょう。
家具デザインの歴史を振り返ってみよう
戦後から昭和48年頃まで続いた高度経済成長期では、日本で工業化が急速に進められました。この時期に作られた家具は、簡素なデザインの製品が多く、インテリアではなく単に家具としての利用が求められていたのです。その後、海外の文化が日本に持ち込まれ、食や住宅などのライフスタイルが日本に知れ渡ると、家具にも洋風のデザインが少しずつ取り入れられていきました。
平成初期に訪れたバブル期では、多くの人が家具にも豪華さを求めるようになり、消費者のニーズに対応するため、都心には海外の高級家具ブランドが軒を連ねるようになったのです。しかしこの傾向も徐々に陰りが見え始め、平成20年に起こったリーマンショックや、平成23年に発生した東日本大震災などをきっかけとして、環境や社会に配慮した家具デザインが流行し始めました。
現在注目される家具デザインとして、木の質感を生かした北欧ヴィンテージ家具など、自然を取り入れたものが増えています。また、家具のカスタマイズが自由にできる製品も増え、多様化を重視する時代背景が反映された結果となっています。
家具デザインは、時代に合わせた変革が必要だと、常に念頭に置いておくことが重要なのです。
現代の家具デザインのトレンドを紹介
現在注目を集めている家具デザインのトレンドには、どのようなものがあるのでしょうか。トレンドの要素ごとに、内容を見てみましょう。
カラー
家具デザインにおすすめのカラーは、アースカラー・淡いオリーブ・クラシックブルーなどがあります。アースカラーは、自然の中にいるような感覚を覚え、居心地の良い空間に仕上がります。ブラウンやカーキなど、家具に取り入れやすいカラーなので、幅広い消費者に受け入れられるでしょう。オリーブは、植物の色に近いことから、リラックスできる空間づくりに一役買ってくれます。他の家具とも馴染みやすく、インテリアでも人気のカラーです。
クラシックブルーは、シックで上品な雰囲気の演出に適しています。小さめの家具に取り入れると、部屋のアクセントにぴったりです。
木材
多くの家具を作る材料として、木材が用いられていますが、木材の中でも無垢材がおすすめです。加工されていない自然な木であり、木材に入っている木目は唯一無二のものです。木本来のぬくもりが感じられ、強度の面でも問題ありません。北欧風インテリアや北欧家具の中には、無垢材で作られた商品が増えており、無垢材を求める消費者が増えていることが分かります。金額はかかりますが、住宅の資材に無垢材を取り入れるよりも、家具の方が金額を抑えられます。
今回のまとめ
現代の家具デザインに求められる傾向として、「自然」というキーワードが浮かび上がってきました。ものづくりを行う際に、このキーワードを取り入れた設計を行うと、消費者のニーズに近づけるのではないでしょうか。