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金属の素材を活用したプロダクトと製作可能なデザイン

コラム 2021.12.21

製造業のみならず、建築関係や日常生活にも必要不可欠となっている金属素材。幅広く存在する素材によって、特徴や硬度は実にさまざまです。素材を活用したプロダクトを作るには、それぞれの金属の特性を理解することが必要です。今回の記事では、金属の素材ごとに製作可能なプロダクトやデザインを紹介します。

【目次】 
1.金属を活用するために知っておきたい特徴と用途とは
2.金属を使って製作可能なプロダクトデザインとは
3.今回のまとめ

金属を活用するために知っておきたい特徴と用途とは

金属は、JIS(日本工業規格)によって、強度や成分が細部まで規定されています。最初に、金属素材の種類ごとで異なる特徴・用途を見てみましょう。

金属製品のおよそ9割を占めると言われており、機械・建築・鉄道・船舶など、金属の中で最も幅広い用途や場面で使用できます。工業用に利用される鉄の材料には、鋼や鋳鉄などのほかに、シリコンやマンガンなども少量含まれています。加工のしやすさと強度の高さを持ち合わせていますが、環境によっては湿気によるサビが生じることもあります。

アルミニウム

鉄以外の金属を、まとめて「非鉄金属」と呼びます。非鉄金属の中でも、アルミニウムを使用する割合は高く、鉄の1/3の比重と軽いうえ、柔らかい・伝導性が高い・耐食性に優れる・加工しやすいなどが特徴です。そのため、合金として使うケースが多く、航空機・車両・船舶・電線・食品容器など、多様な製品に使われます。

ステンレス

ステンレスは鉄鋼の分類のひとつである「特殊鋼」に該当する金属です。鉄よりも硬く、錆びにくいうえ、低コストであるメリットなどから、水まわり製品や屋根、門扉、サッシ、エスカレーターなどの建材に、幅広く取り入れられています。ステンレスの種類によって、含有物が異なるため、用途に応じて使い分けることが大切です。

銅は、熱や電気の伝導性が非常に高く、形状を変形させやすいことから、加工性に優れた金属です。 耐食性の高さや殺菌作用などもあり、キッチン用品に多く使われるようになっています。

真鍮

銅と亜鉛を合わせて作った金属であり、熱伝導性や導電性に優れています。切削加工しやすいメリットがありますが、腐食が早いため取り扱いに注意が必要です。精密加工部品をはじめとし、ネジボルト・コネクター・コンセントなど幅広く活用されています。

金属を使って製作可能なプロダクトデザインとは

数ある建材の中でも、金属は最も自由な加工ができると言われています。 加工方法や他の材質との組み合わせなどによって、製作可能なデザインは無限大と言えるでしょう。 近年見られるのが、金属で作られたレリーフや、3Dステンレスを活用した壁面・天井装飾などです。ステンレス鋼は光を反射させるため、時間帯によって映し出される光の反射は大きく異なり、その光景はとても幻想的です。
これらは金属を使ったごく一部のデザインですので、アイデア次第で活用範囲がさらに広がっていくでしょう。

今回のまとめ

金属は、材質や活用方法によって、オリジナルの空間を生み出すことができる素材です。金属の活用方法について分からないときは、専門家に意見を仰ぐと、金属の特徴に合ったデザインを提案してもらえるでしょう。