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ゴムの素材を活用したプロダクトと製作可能なデザイン

コラム 2021.12.20

製造業で用いられるゴムは「工業用ゴム」と呼ばれ、自動車を中心として幅広く使われています。ゴムは、変形しやすい性質を持つことから、さまざまなプロダクトの原料としてなっています。ゴムの素材の種類が豊富なため、プロダクトに合ったゴムを選ぶことが重要です。今回は、工業用ゴムの素材やゴムを活用したプロダクト・デザインなどについて、詳しく説明します。

【目次】 
1.ゴムの種類と用途を知ろう
2.ゴムから生み出すことのできるプロダクトデザインとは
3.今回のまとめ

ゴムの種類と用途を知ろう

工業用ゴムは、大きく分けて天然ゴムと合成ゴムの2つがあります。原料は、天然ゴムが木の樹液・合成ゴムは石油が中心です。ゴムの種類は豊富であり、それぞれ異なる特性を持つことから、種類ごとの用途を知っておくと、プロダクトの製造に活用できます。数あるゴムの中から、いくつか紹介します。

天然ゴム

ゴムの木の樹液から精製されるゴムであり、ゴム本来の弾力性を持っています。伸縮性や耐磨耗性に優れていますが、耐熱性や耐久性などは他の素材と比べ劣るほか、価格が変動しやすい特徴があります。自動車のタイヤ、ホース、ゴムベルト、靴底などに利用されます。

スチレンブタジエンゴム

天然ゴムの代用として開発された、代表的汎用ゴムのひとつであり、天然ゴムと似た特性があります。ゴムの中で生産量が最も多く、耐摩耗性・耐老化性・弾性などに優れています。ただし耐久性は劣るほか、耐寒性がゴムの中で最も劣る点が短所です。自動車のタイヤ、床タイル、履物、運動用品などに利用されます。

ウレタンゴム

機械的強度に優れているほか、耐摩耗性や耐久性も優れています。その反面、高温性・耐薬品性・耐水性に劣る性質があります。タイヤ、ベルト、ホース、靴底、ロール、シール材などに利用されます。

シリコンゴム

幅広い温度環境での利用が可能であり、マイナス50℃ から-60℃の低温から、180℃から200℃の高温まで、ゴムの特性を活かして利用できます。耐候性や電気特性も優れていますが、強度や摩耗性引張などといった要素については、他のゴムより劣る点があります。用途は大変幅広く、電子レンジの窓枠や食品容器に使われるパッキン、マウスピース、電卓などのキーパッド、防振ゴムの電気絶縁、その他テレビ・ラジオなどの家電に用いられています。

ゴムから生み出すことのできるプロダクトデザインとは

ゴムは、自由自在な形を形成できるため、生み出せるデザインも多岐に渡ります。特にシリコンゴムは、正式名称を「ミラブル型ゴムコンパウンド」と言います。ゴムの中でもユーザーにとって比較的身近なゴムであり、アイデア商品も多数発表されています。シリコンゴムを使った製品の一例をあげただけでも、ユニバーサル商品や水回り商品、ブレスリング、ネックレスリング、シリコン輪ゴム、ラバーバンド、カラフルゴムパズル、フェイスマスクなど、非常に多くのプロダクトがあります。人体への影響も少なく、マリンレジャー用品や医療用シリコンゴムも、幅広く活用されています。

今回のまとめ

ゴムを原料としてプロダクトを生み出すには、必ず試作を行うことが重要です。実物との違いや使用感の確認など、試作品で行えることは多いため、プロダクトの品質および精度向上のために、納得いくまで試作を行うと良いでしょう。

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