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モックアップ製作における表面処理方法の一つである塗装の種類
モックアップや試作品を製作することは、開発した商品を展示会やプレゼンでアピールするうえで非常に重要なポイントです。「モックアップ」とは「模型」という意味を持ち、外面は完成品に近いサンプル品を指します。モックアップ製作では、特に最終工程の表面処理としての「塗装」が見た目の美しさを高めるための重要な工程です。
ここでは、表面処理方法の一つである塗装の基本的な知識について、詳しくご紹介します。
一般的な塗装の種類
塗装は塗料を塗ったり、吹き付けたりすることで材料を保護したり、見た目を美しくする目的で、われわれの身の回りのさまざまなものに施されています。特に、サビによる劣化は最も嫌われる点となるため、水や油、汚れからの保護は不可欠です。
金属加工における塗装は、相性の良い塗装方法を選択する必要があります。製品をいい状態で保ち、保護の目的を十分に発揮するためにも、金属に適した塗装方法は重要なポイントです。
金属加工における一般的な塗装の種類は、溶剤塗装、焼付塗装、電着塗装、静電塗装、粉体塗装などがあります。
塗装処理の工程について
塗装は主に、前処理、調合、塗布、乾燥の4つの工程に分けられています。
前処理
加工物に塗料をしっかりと密着させるための処理で、材料表面の汚れ、油、サビなどを取り除く作業のことです。塗装後の製品を良い状態で保つためにも重要な工程と言えます。
調合
機能性を高めるためや目指す色彩を実現するため、色の調整を行います。目的に応じて複数の異なる塗料を混ぜ合わせたり、塗装方法などに応じてシンナーの希釈剤を入れて塗料を調整したりすることもあります。
塗布
塗布工程は仕上がりの見た目の美しさ、ムラのなさなど製品の品質に大きく影響するため、最も重要な工程です。目的に応じて、下塗り、中塗り、上塗りなど複数回にわけて塗布することもあります。
乾燥
最終的な目的である保護を実現し、コーティングするための重要な工程です。常温乾燥、加熱乾燥などの乾燥方法により、高品質の塗装を目指します。塗装の種類に適した乾燥方法を選ばなければ、硬化状態が悪いなどの塗膜の欠陥を引き起こしてしまうので注意が必要です。
ニーズに合わせた塗装表現が重要
塗装は材料の保護のためだけに塗料を塗れば良いという単純なものではありません。適切な塗装を行わなければ本来の目的を十分に達成できないだけでなく、ユーザーのニーズに応えることができません。そのためには最適な塗料と塗装方法を選定することが重要です。
また、保護や装飾といった基本機能以外にも、ユーザーのニーズに応える付加価値をつける塗装表現が必要です。例えば、導電性を高める、電磁波を防ぐ、耐熱性を高めるなどの機能を有する塗料が開発され、高付加価値を有する塗装表現が実現されています。
今回のまとめ
モックアップ製作においては塗装やメッキ処理などさまざまな表面処理方法があり、製品に応じた最適な表面処理を行うことが重要です。塗装は手軽で最もポピュラーな表面処理方法ですが、見た目の美しさだけでなく、機能性にも優れた高品質な塗装を行うことで、ユーザーのニーズに応えていくことを常に忘れないようにしましょう。