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発明家を志す上で押さえておきたい開放特許とは?なぜ特許を開放するのか

コラム 2022.08.24

開放特許とは、使用許諾すると他社が活用できる特許権のことを指します。発明家を目指す人はぜひ開放特許を利用してみてください。今回は、開放特許を利用して発明するメリットや注意点を解説します。発明家を志す人はぜひ押さえておきましょう。

【目次】
1.開放特許とは?開放された特許を利用して発明するメリットとは?
2.特許が開放される理由
3.開放特許を利用して発明する際の注意点
4.今回のまとめ

開放特許とは?開放された特許を利用して発明するメリットとは?

開放特許とは、使用許諾すると他社が活用できる特許権のことです。ライセンス許諾を受けることができる特許や、特許権者から特許権を譲り受けることができる特許のことを指します。
開放特許は、特許権者とライセンス契約をして一定の金額で利用可能です。開放特許を利用する側の最大のメリットは、開発費用の削減や開発時間の短縮ですが、他にも多数あります。大手企業や有名大学が保有する特許技術を使った製品は、信頼性が高まることが期待できるでしょう。また、開放特許の中には譲渡が可能なものもあり、より安心して特許を使用することができます。

特許が開放される理由

特許は本来ならば、他社に使用されないようにするために取得できる制度です。しかし、特許を持っていても、商品に上手く生かすことができないこともあります。特許を上手く生かしきれないと、特許の権利を維持するため維持管理費がかかってしまいマイナスになってしまいかねません。そのような時に、特許技術を放置せず、他社に活用してもらうために開放特許が存在し、自社だけでなく他社もメリットが受けられるためおすすめです。

特許を取得している側は、ライセンス料をもらうことで、特許の維持費などを補填できるメリットがあります。また新しい活用や発展につながるメリットが期待できるでしょう。利用する側は、開発費用の削減や開発時間を短縮できるメリットがあります。また、開放特許の中には、譲渡が可能なものもあり譲渡利用することでより安心して開発することができるでしょう。
開放特許は特許の権利者と利用者の、双方にメリットのある仕組みと言えるのです。

開放特許を利用して発明する際の注意点

開放特許を利用して発明する際には、特許の権利を保有している特許権者と、ライセンス契約を結ぶときに注意が必要です。特に気を付けたい3つのポイントを押さえておきましょう。

1つ目のポイントは、開放特許に関するノウハウや関連技術の必要性です。特許権を使用できても、技術に対するノウハウなどが伴わないと事業化までたどり着くことはできません。また、事業化するにあたって、それに対応する人員や設備の確保も必須になります。開放特許のライセンス契約をする前に、これらの体制を整えておくことがポイントです。

2つ目のポイントは、開放特許を利用できる期間です。開放特許を利用できる期間は決まっており、開発した商品もその期間内しか売ることはできません。期間を超えて販売を継続すると、特許権の侵害となってしまいます。開放特許を利用する場合は、開発から商品を販売する期間まで考えてスケジュールを組むことがポイントだと言えるでしょう。

3つ目のポイントは、関連発明の取り扱いです。開放特許を利用して開発した発明を、権利化することもポイントです。開放特許を利用した発明でも、自身が努力して発明したものに関しては、権利化しておきたいところでしょう。単独の権利化が難しい場合は、開放側との権利の共有化ができるように取り組むのがポイントです。

今回のまとめ

開放特許は、発明家にとって開発費用と期間を削減できるメリットがたくさんある制度です。得意な分野やノウハウのある分野の開放特許を使うことをおすすめします。開放特許を利用して発明するときには、3つの注意点のポイントを押さえておきましょう。