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ファブ社会とは?変化するものづくり社会を理解しよう
ファブ社会とはデジタルデータがいつでもどこでも出力が可能な状態となっている社会のことです。ものづくりに大きな変化をもたらすファブ社会について、押さえておくべきポイントを知っておきましょう。今回は、ファブ社会について詳しくご紹介します。
【目次】
1.新たなものづくりが前景化するファブ社会とは?
2.ファブ社会では3Dデータに価値が移る
3.既存の製造業に大きな変化をもたらすファブ社会
4.今回のまとめ
新たなものづくりが前景化するファブ社会とは?
デジタルファブリケーションによって、ものづくりにおけるデジタルデータの新たな価値が普及しつつあります。今までは物理的に運ぶことでしか物の移動はできませんでしたが、デジタルデータはいつでもどこでも出力が可能です。このような社会が、ファブ社会と定義付けられました。
ファブ社会は、今までのものづくりのシステムや物流とは大きく異なります。今までの物の製造流通サービスとは異なり、ファブ社会ではデジタルデータの情報物流サービスが新たに生まれることが予想されるでしょう。
ファブラボや工場などによって、デジタル工作機械がさらに普及し増加すると、使用する資材を運ぶ物流が生まれます。完成した製品を運ぶ物流だけでなく、デジタルデータを送付した先でデジタル工作機械が使用する資材を運ぶ物流が一般的となるのです。
ファブ社会では3Dデータに価値が移る
ファブ社会が普及すると、より良いデータや出力の品質に重きを置くようになります。3Dデータの販売やデータ出力サービスの発展が見込まれ、デジタル工作機械もよりパワーアップし、コンビニなどで気軽に使用する未来も訪れるかもしれません。
将来的に、手元にあるものを修理したいときに、データを送ってもらいコンビニで修復ピースを出力することで、簡単に修理できるようになる可能性もあります。
また、デジタルデータがある限り、壊れたものでもデータ出力によって何度も復元が可能です。
3Dデータは、アップロードするだけで製作物の製作や販売が可能です。また、3Dデータ共有サイトや、製作レシピを共有し活用することで初心者でも簡単に製作が可能になってきています。
3Dデータはこれからのファブ社会において、非常に価値のあるものだと言えるでしょう。
既存の製造業に大きな変化をもたらすファブ社会
デジタルファブリケーションによって生まれたファブ社会は、既存の製造業に大きな変化をもたらします。デジタルデータや3Dデータを出力するものづくりは、デジタル工作機械があれば初心者でも簡単に作業することが可能です。
個人のデジタルデータをネット上で流通させ、販売からデータ移行まで簡単にできることで、誰でも自由なアイデアでオリジナルの商品を作り上げることができます。世界のネットワークを構築することで、物理的な距離に悩むことのない社会へと変化するでしょう。
ファブ社会を実現するために、法制度や情報などの社会的な仕組みが今後の課題となります。誰もが安心安全にファブ社会の中で生活できるように、ファブ社会のあり方が検討されると予測されています。
今回のまとめ
ファブ社会はその特性から、企業だけでなく個人でのデータ作成が可能で、新しいものづくりが生まれます。物の価値からデータの価値へと移行し、データ出力サービスがより良いものへ発展することが期待できるのです。
新たな情報物流サービスが生まれ、新たなビジネスが誕生し、より個性的な商品が開発されると、私たちの生活もより豊かになるでしょう。私たちの生活の中にファブ社会を実現するために、より良いあり方の検討が始まっています。