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商標権とはどんな権利?商品の記号や名前などの識別標識を保護する!

コラム 2022.05.23

自分が思いついたステキなネーミングを、自分がビジネスで使う前に誰かに使われてしまうなんていう悔しい思いをしたくないと考えている方におすすめしたいのが商標登録です。
とはいえ、個人で商標登録をすることができるのでしょうか。また、商標権がどんな権利なのかも知っておきたいところです。ここでは、商標権がどんな権利なのか解説します。

【目次】
1.商標権は発明品やサービスの顔ともいえる名前の使用権を保護してくれる
2.商標権を取得することで発明品の名前を財産として守ることができる
3.商標権を取得するときの手続きと注意したいこと
4.今回のまとめ

商標権は発明品やサービスの顔ともいえる名前の使用権を保護してくれる

まずは商標権について詳しく知っておきましょう。商標権とは、「商品またはサービスについて使用する商標に対して与えられる独占排他権」です。つまり、自社の商品であるということを法的に明確にするもので、効力については同一の商標・指定商品だけでなく、類似する範囲にも及びます。
商標として保護されるのは、文字、図形、記号のほか、立体的形状や音などです。自分の名前や会社名、普通に使われているものは使うことができません。
権利の存続期間は10年ですが、存続期間は申請により更新することが可能です。もしも商標権を得ているにも関わらず相手が自社の商標権を無視して同じネーミングを使用した場合には、侵害行為を差し止めしたり、損害賠償などを請求できたりします。
商標権は、企業単位でないと請求できないと思われるかもしれませんが、個人での申請も可能です。個人で商標権を請求する場合、その個人のことを自然人と呼びます。企業であってもその企業規模は問わず、大企業から中小企業まで幅広く商標権をもつことができるのです。

商標権を取得することで発明品の名前を財産として守ることができる

商標権を取得すると、大きく2つのメリットがあります。

商標の独占利用

ひとつは商標の独占利用でありこれが大きなメリットと言えます。商標権を持つことで自身のつけた発明品の名前にたいして商標権を更新し続ければ永久に使用することが可能です。商標権を独占することで自社の商標と同一のものを他者がつけることを禁じることができるため、自分の発明品の名前のみを永久に残していくことができるかもしれません。

収入を得られる

もうひとつは、商標を活用して対価、つまり収入を得ることができるという点です。商標権はその権利を他人に譲渡したり、ライセンス(使用許諾)を与えたりすることができます。譲渡した場合にはあまり収入を得るということにはつながりにくいでしょう。
ライセンスを与える場合には、使用料をもらうことができるため、自分のつけた名前で収入を得られるという点は大きなメリットになるかもしれません。

商標権を取得するときの手続きと注意したいこと

商標権を得るためにはまず商標登録の出願を特許庁へ行います。特許庁では審査をして登録できるかどうかを判断します。登録ができれば、登録できるという通知が届くので登録料を納付し、設定登録をして商標の公報を発行するという流れです。

拒絶通知

このときに、商標登録ができないとなったときには登録できない理由が書かれた拒絶通知が届きます。ここで、登録できない理由に対する意見書を提出しその内容が問題なければ再び審査をして受理してもらえることもあります。

注意点

もしも拒絶通知を無視した、あるいは登録できない理由に対する意見書を提出しても登録不可となったときには登録が難しいので注意してください。ただし、意見書を提出したにもかかわらず登録ができなかったという場合には、拒絶査定不服審判を請求することも可能です。
これらの手続きを個人でおこなうことは非常に大変です。弁理士に代理で申請手続きをしてもらうことも可能なので活用してみても良いかもしれません。

今回のまとめ

商標権を得ることで、名前の使用権を保護してもらうことができます。自分の発明品の名前を未来にまで残すことができますし、ライセンスとして収入につなげることもできるかもしれません。商標権を得るまでの流れは個人で行うと非常に煩雑です。面倒な手続きが苦手という方は、弁理士を頼ることをおすすめします。