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個人の試作品製作で3Dプリンターを選ぶ際に重視したいポイント

コラム 2022.05.06

3Dプリンターは、安いものであれば数万円で購入することが可能です。しかし、企業向けのモデルになると最低でも数十万円、高いものは数千万円するので、商品開発で3Dプリンターが必要な方は、いくらぐらいのものを買ったらよいか悩む方も多いのではないでしょうか。
今回は個人の試作品製作に使用する3Dプリンターの選び方について解説します。

【目次】
1.個人の試作品製作では自分のやりたいことに合わせた3Dプリンターを選ぶことが重要
2.造形方式や素材で3Dプリンターを選ぶ
3.個人の試作品製作では価格を基準にして選ぶのもポイントの一つ
4.今回のまとめ

個人の試作品製作では自分のやりたいことに合わせた3Dプリンターを選ぶことが重要

価格の高い3Dプリンターは機能性が高いですが、使いこなせなかったりランニングコストが高くなったりしてしまうのがデメリットです。3Dプリンターを購入する際に、自分のやりたいことや用途に合わせて3Dプリンターを選ぶことが重要になります。条件別おすすめの3Dプリンターは次の通りです。

趣味で3Dプリンターを使う場合

生活雑貨やアクセサリーを作る場合は、コンパクトなものがおすすめです。また、自動的に様々な調整を行ってくれるような3Dプリンターを使用することで、初心者も簡単に操作することができ、試作品製作に費やす時間も削減することができます。

試作品製作で3Dプリンターを選ぶ場合

デザインを確認するための試作か、機能性を確認するための試作かによって、選び方が違ってきます。デザインだけでなく寸法精度や素材の強度も確認する場合は、対応できる素材の数が多いものがおすすめです。

造形方式や素材で3Dプリンターを選ぶ

3Dプリンターによって造形方式と対応できる素材の種類も違うことをご存じでしょうか。ここでは、造形方式と素材の種類についてご紹介します。

造形方式の種類

造形方式とは設計したものを造形物にする方法のことで、主な造形方式は次のようなものがあります。

粉末焼結方式

レーザー光線を用いて粉末状の素材を焼結し造形物を作ります。鋳型の製造によく用いられる方式です。

インクジェット方式

液体状の紫外線硬化樹脂を吹き付け、そこに特殊な紫外線で照らして硬化および積層し造形物を作ります。

粉末積層方式

価格の安い粉末素材を接着し造形するもので、コストと時間をかけずに造形物ができるのが特徴です。

造形物の素材の種類

3Dプリンターに使われる素材には「PLA樹脂」「ABS樹脂」「アクリル樹脂」「ポリプロピレン」「ナイロン樹脂」「石膏」「セラミック」などがあります。

個人の試作品製作では価格を基準にして選ぶのもポイントの一つ

量産化できる商品を開発するためには、商品のクオリティと価格のバランスが重要です。商品価格は製造原価(材料費、労務費、経費)に、利益を上乗せして価格を設定するため、経費に含まれる3Dプリンターの価格が高いと商品価格も高くなってしまいかねません。
家庭用の3Dプリンターであれば10万円以下のものもありますが、試作品製作なら20万円ぐらいのモデルの中から機能性を比較して選んでみてください。品質にこだわるのであれば30万円以上の3Dプリンターを購入することを検討してみると良いでしょう。

今回のまとめ

試作品製作に使う3Dプリンターを価格だけで選んでしまうと、造形物が変形してしまったり反りが発生してしまったりして、商品開発がスムーズにいかなくなります。反対に高性能の3Dプリンターを購入しても使いこなせない可能性もあるので注意しなければなりません。
3Dプリンターを選ぶときは、「用途」「造形方式と素材」「価格」を考慮してご自身にぴったりの3Dプリンターを選んでみてください。