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商品開発時に考慮すべき直接原価と間接原価とは

コラム 2022.03.17

商品開発を始める際には、原価がどれくらいかかるのか考慮したうえで生産・販売の計画を立てる必要があります。原価とは商品製造にかかる費用のことを指すため、原価計算・管理を行うことは事業で必要になるコストを把握し、どのように利益を出していくのか戦略を立てることと同義になります。そんなとき知っておきたいのは、原価の種類です。原価には直接原価(直接費)、間接原価(間接費)というものがあります。これらの違いとそれぞれの特徴は何なのでしょうか。今回は、商品開発において考慮すべき直接原価と間接原価の特徴と違いを紹介していきます。

【目次】 
1.商品開発時に考慮すべき直接原価とは
2. 商品開発時に考慮すべき間接原価とは
3.原価計算の重要性
4.今回のまとめ

商品開発時に考慮すべき直接原価とは

はじめに直接原価が持つ意味や内容についてチェックしていきましょう。直接原価は、商品製造に直接的にかかわっている原価のことを指すのが一般的です。
オリジナル商品を作るにあたってその材料にプラスチックが必要なら、このプラスチックの材料費は直接的にかかわりがあるため直接原価といわれるのが特徴です。「直接原価=その商品のために使われたことが明らかな原価」という解釈になります。原価計算をするうえでこの直接原価と間接原価をどう分けていくのかが重要な点です。

商品開発時に考慮すべき間接原価とは

続いて間接原価は、その商品の製造に間接的にかかわりがあるとされる原価のことを指します。例えば複数の商品を開発し生産を行っている場合は、開発を行っている団体・個人そのものをプロモーションしたときの費用は、具体的にどの商品の原価ととらえるのか不明確なのが特徴です。
このとき、プロモーション費用は間接原価とみなすことができます。生産現場の光熱費、販促やその他庶務を担当する人の人件費なども同様です。そのため一つの商品の原価を計算する際には、工数や時間など決められたルールに基づいて間接原価を割り当てていく必要があり、その工程を配賦といいます。

原価計算の重要性

このように直接原価と間接原価がどれだけかかっているのかを把握したうえでそれを算出することを原価計算といいます。この原価計算の工程は、商品開発においてとても重要な工程です。開発したオリジナル商品で利益を上げていくためには、さまざまな工夫を凝らしてたくさんの品数を売ることが大切です。しかし利益を高めるためには多くの個数を売って売上アップを狙うだけでなく、原価を少しでも削減することも欠かせません。適切に原価を管理・計算しなければならないのは、このように原価としてかかるコストを少しでもカットするという目的があるためです。
さまざまあるコストをチェックして何にどれだけのお金がかかっているのかがわかれば、原価を下げるための試みができます。材料費が高ければ代替案として期待できる低コストの材料はないか検討したり、販促費が高ければ費用対効果の低い販促活動は思い切って打ち止めにしたりなど、改善に向けての試行錯誤ができるというわけです。
特に個人で商品開発や発明を行う際には、できるだけ原価を安くした状態で利益につなげられるように工夫することが大切です。原価の考え方や上手なコストカットの方法については、個人の商品開発や試作品製作をサポートしてくれる業者にも必要に応じて相談しておきたいところです。

今回のまとめ

商品開発をする際にかかる原価がいくらなのか計算することは、決して避けて通れない行程であり、軽視してはならない管理業務といえます。そんな原価には直接原価と間接原価があるため、これらの特徴や違いについて理解を深めておくことも重要になります。商品の製造にあたって何にどれだけの原価がかかっているのかわかれば、コストを少しでも削るための戦略が実施できます。直接原価と間接原価を把握し原価計算を行うことにはそういった意義・重要性があるため、商品開発を始める際にはぜひ原価についても知識を増やしておきましょう。