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開発した商品を販売する際の価格設定の考え方
オリジナル商品を自分で開発して販売する際には、価格設定に悩むことが多いものです。個人規模で少ない生産量とはいえ、あまりに高い金額を設定してしまうと購入のハードルが上がってしまうため、販売戦略失敗の原因になります。しかし一般的に会社が製造する商品と異なり、前述のとおり個人の商品開発は生産する数も少なく特殊な商品も多いため、販売価格を設定する際に迷う傾向が強いです。そこで今回は、価格設定の基本の考え化をチェックしながら、決め方の方法の種類をいくつか紹介していきます。
価格設定における基礎的な考え方
開発した商品の価格は、原則としてまず原価をしっかりと把握したうえで決めていきます。なお、原価とはその商品を作るにあたって基本的に必要になるコストのことを指します。例えば仕入れ価格や材料費、商品出荷の際にかかる配送費、生産現場の光熱費、そして人件費などが含まれます。これらを明らかにしたうえで販売する値段を設定していかない限り、多くの場合、赤字になってしまうことが考えられるでしょう。
計算式を整理しておくと、利益は【販売価格-原価】の式によって算出することができます。
また、開発した商品をネットショップを通じて販売する場合、ショップサービスを利用する人も多いでしょうから、その際にはサービス利用の手数料なども考慮する必要があります。
販売価格の設定方法の種類とは
ここからは、商品開発にあたってチェックしておきたい販売価格の設定方法の一部を紹介していきます。
原価率で決める
まずは、原価率を把握したうえで販売価格を決める方法があります。その商品を作るにあたってかかる原価が、売上に対してどれくらいなのかを割合・パーセンテージで示したものを原価率といいます。販売価格をいくらにするのかは、この原価率をあらかじめどれくらいに設定するのかで決めていく方法がまず挙げられます。
例として、原価率50%で商品を売るのであれば、2000円が原価なら2000円÷40%の計算で販売価格は5000円が販売価格になると決められます。
利益率で決める
原価率から見ていく一方で、ほかには利益率からアプローチして価格を設定する決め方も挙げられます。つまりどれくらいの利益が希望するのか前もって考えたうえで価格を明らかにしていく方法になります。利益率は、売上を見たときに利益がその中でどれくらいを占めるのかパーセンテージで示したものになります。そのため例えば、原価2000円の商品を販売する際に利益率60%で価格を定めるとなると、2000円÷(100%-60%)の計算で販売価格は5000円になる仕組みです。
ただ、利益率にのっとった決め方は少々主観的な側面が強い販売価格の決め方といえます。ユーザーニーズやその商品の市場における適正価格と大きく乖離してしまう可能性があるため、次に紹介するような競合と比較しながら決める方法も参照しておくことも重要です。
競合商品を調べたうえで決める
オリジナル商品を販売する際に参考になる競合商品がある場合は、その商品の価格を調べたうえで参考にし、販売価格を決めていくという方法もあります。これは市場における適正価格を把握すること、つまりはお客様に手に取ってもらいやすい価格をつかむうえで役立ちます。
そのうえで差別化できる点を考え、競合商品と比較したときの価格の具体的な違いを決めていく流れです。
今回のまとめ
販売価格を決めていく際のアプローチ方法はさまざまなものがあります。しかしいずれにしても原価や利益を考えて価格を決めていくことは重要なので、最低限、原価率・利益率からアプローチして販売価格を設定する方法はしっかりとチェックしておきたいところです。あらかじめ販売価格があまりにも高くなってしまうことがわかれば、利益率を調節したりそもそもの原価を削減したりなどさまざまな改善もできるでしょう。最適となる価格の決め方を明らかにしたうえで、商品開発プロジェクトを円滑に進めていきましょう。