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試作品製作・発明時には資金シミュレーションを行いましょう
モノづくりや発明において重要な役割を果たすのが、試作品製作です。試作品は商品開発プロジェクトをスタートさせるにあたってプレゼンなどに活用できるのがポイントですが、試作品があれば、資金のシミュレーションも効率的に行えます。そこで今回は、試作品製作の段階における資金シミュレーションの重要性や、予算の立て方のポイントなどを解説していきます。
【目次】
1.試作品製作では資金シミュレーションが重要
2.資金・予算を計算するときのポイント
3.資金シミュレーションに困ったときは
4.今回のまとめ
試作品製作では資金シミュレーションが重要
新しい商品を世に送り出すにあたって、試作品を製作するのはなぜなのでしょうか。試作品製作の際にはその理由や目的を明らかにしておく必要があります。試作品製作の目的や活用方法などはさまざまなものが挙げられますが、そのうちの一つに、製作コストのシミュレーションを行うことがあります。「便利だから」「おしゃれだから」という単純な思いだけではモノを商品として提供することはできません。
どのようなものを作るにしても製作費はかかってくるため、採算がとれるのかどうかという点も含めて、試作品製作時には資金のシミュレーションを重ねることが重要になります。ここでシミュレーションがあいまいな状態だと、のちに資金が足りず量産ができなくなるなどの不利益につながる可能性があります。採算が取れないと判断されれば、残念ながら開発を諦めるという選択肢も検討できるでしょう。
また、コストがかかりすぎるのであれば、どのようにすれば製作費を削減した状態で量産ができるのか考えることも可能です。商品開発とそれにかかるコストの問題は切っても切り離せない問題のため、資金シミュレーションはより具体的に行っておくようにしましょう。
資金・予算を計算するときのポイント
はじめに初期費用としてかかる金額を、具体的な項目別に整理していくことが大切です。まずチェックしておきたい費用の項目には、デザイン費、設計費、試作品製作費、金型製作費などが含まれます。また、初期ロットをまず製作する際にはどれだけのコストがかかるのかもこの段階で明らかにしておきましょう。これらをまとめた費用が、原則としてイニシャルコスト(初期費用)に該当するものです。続いて量産行程を想定したうえで、ランニングコストがどれだけかかるのか整理していきましょう。初期ロットを販売するのみで資金をすべて回収するのはやはり難しいため、どれだけ製造したら採算が取れるようになってくるのか具体的にシミュレーションすることが大切です。
このように資金の計算を重ねて採算が取れるのかどうかの具合を割り出していけば、開発にあたってのさまざまな課題が見えてきます。販促をどうするのかという点も含めて、丁寧にシミュレーションを重ねていきましょう。
資金シミュレーションに困ったときは
試作品製作の際に資金の計算やシミュレーションが、思ったようにうまくいかないことも少なくありません。特に、オリジナル商品の製作・販売を初めて行う企業などは、モノづくりにおける予算の考え方を心得ている人材が社内に不足していることも多いです。
また、個人で商品製作事業を行っていく場合も同様です。自分一人や小規模なチームでは、どのように製作費をシミュレートすれば良いのかまったくわからないことも珍しくないでしょう。そうなった際に検討したいのは、試作品製作や発明の支援を行っている事業者へ相談をすることです。
製作支援会社はモノづくりにおけるコストの考え方を熟知しているため、資金シミュレーションにおいてあらゆる提案を行ってくれることに期待ができます。
今回のまとめ
試作品を用意するときは、製造にあたってどれだけのコストがかかり、採算が取れるものなのかチェックするのに最適の機会といえます。資金シミュレーションをしっかりと重ねていれば、量産する際にコストの問題に悩まずに済むのがポイントです。そもそもプロジェクトをスタートして良いのかどうかの判断にも役立ちます。試作品製作・発明の際には、かかる費用をしっかりと計算しておきましょう。