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売れるものづくりにおいて商品のポジショニングを明確にすることの重要性
売れる商品開発を意識するうえで欠かせないマーケティング工程の一つとして、ポジショニングがあります。その商品を購入することで顧客はどういった価値を実感することができ、そして他社製品とどういった違いを感じられるのか、それを明らかにするのがポジショニングです。商品開発の行程では、このポジショニングを明らかにしない限り、売れるものづくりにはつながらないでしょう。そこで今回は、売れるものづくりを実践するうえで欠かせない概念となるポジショニングの重要性について解説していきます。
【目次】
1.「ポジショニングを明確にする」とは
2.ポジショニング明確化の重要性・メリット
3.ポジショニングを明確にするうえでの注意点
4.今回のまとめ
「ポジショニングを明確にする」とは
商品開発において重要となるポジショニングとは、競合他社に対する優位性やその商品のみが持つ有益な価値を決めることです。ポジションとは配置や位置の意味を指し、ポジショニングはすなわち配置すること・位置付けることを意味します。これは主にマーケティング用語の一つとして扱われ、どんなコンセプトやアイデンティティを掲げてモノを売るのかという方向性を決めるときに明確化が必要となります。
ポジショニングではその商品やサービスの、顧客にとっての位置付けを明らかにしていきます。「この分野の商品の中で一番安いものといえばA社のBという商品」「この種類のサービス中で最もステータス性のあるものといえばC社のDというサービス」というように、わかりやすいポジションを決めていくこと、これがポジショニングを明確にするこということです。
ポジショニング明確化の重要性・メリット
世の中にはニッチな市場でない限り、競合他社が開発した商品があふれかえっています。例えば洋服一つをとっても、ハイブランドのルイヴィトンやグッチから、一般消費者にとって安価で購入しやすいユニクロ、さらに安価であることに重きを置いたGUまで、ブランドは数多く存在します。ここで商品を売るために必要となるのがポジショニングです。その商品・ブランドの競合他社と比べて差別化できるポイントは何なのか、これを明らかにしなければ売れるものづくりにはつながりません。ただ品質が良いだけ・ただ安いだけでは商品は売れないと考えても良いでしょう。
例えば「〇〇するときに着たいリーズナブルな服」というように具体的なポジショニングによって、商品の個性や価値、世界観などを明らかにしていくことが売れる戦略を考えるうえで必要となります。裏を返せば、ポジショニングや販促の具体的な方法次第では、競合他社が多く類似商品が多くなりやすいレッドオーシャンでも、顧客をつけることが可能となるのです。
ポジショニングを明確にするうえでの注意点
気を付けたいのは、「価格が安価であること、デザインが良いこと、機能性に優れていることなど取り入れられる良さはなんでも取り入れたい」となって方向性を見失わないことです。確かに、顧客に価値として提供できるものが多ければ多いに越したことはありませんが、あらゆる良さを取り入れるようとすると、すべてを兼ね備えるために特化することが難しくなり、結果として「突出した良さがない商品」というイメージになってしまいます。
そのため、競合他社と比較して差別化できるポイントを一つ押さえ、その部分に特化してポジショニングを明らかにすることが、売れるものづくりでは重要となります。
今回のまとめ
売れるものづくりでは、ポジショニングを明確化してどんな価値を顧客に提供したいのか具体的に決める必要があります。その際には他社と比較してその商品でなければならない理由を作るために、差別化を図ることが重要です。ただ良い、ただ安いという価値のみで消費者の興味を引くことは難しいため、ポジショニングを明らかにしたうえで、ほかでは見られない商品の魅力をアピールしていくことを商品開発の工程では忘れないようにしましょう。