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ものづくりにおける現代の電子機器・機械製品デザインのトレンド
機械が発達している現代で、私たちの生活は電子機器に守られていると言っても過言ではないでしょう。電子機器には、テレビ・パソコン・デジカメなどのほかに、冷蔵庫・エアコンなどの生活家電や自動車など、幅広く含まれます。 そんな電子機器や機械製品のデザインは、これまでどのようなトレンドを辿ってきたのでしょうか。また、現在のデザインのトレンドには、どのような特徴が見られるのか、今回の記事で深掘りしてみましょう。
半導体が進化してきた歴史とは
電子機器や機械製品には、半導体が組み込まれています。電子機器に含まれる生活家電の歴史については、別のコラムで触れていますので、このコラムでは半導体の歴史について紹介します。半導体が最初に誕生したのは、1874年の整流器でした。 その後、1947年と1948年に、続けてトランジスタが発明され、トランジスタ時代の幕開けを迎えました。トランジスタは半導体から作られており、トランジスタの発明は半導体の活用が始まった証と言えます。
1955年には、日本で初めてトランジスタラジオが発売されました。ラジオ放送の受信機が、真空管からトランジスタに変わったことで、小型・軽量に加えて消費電力の抑制にもつながったのです。
1957年には、半導体内で起こる電子のトンネル効果を生かした「エサキダイオード」が発明されました。その後も、さまざまな技術が発展し、1980年に発売されたフラッシュメモリーは、書き換え可能かつデータが消えない半導体メモリーであり、現在でもパソコン・デジカメ・スマホなどに不可欠の部品となっています。
1991年のカーボンナノチューブ発見や、1993年の青色発光ダイオード実用化なども、現代の電子機器に欠かせない技術です。
2000年代に入ると、Apple社によるiPhone・iPadの発表や、次世代スーパーコンピュータの偉業達成など、さらに機能が進化した電子機器が、次々と世間の注目を集めています。現在でも、半導体の応用分野はますます広がっており、さらなる技術の発展が期待されています。
機械工業デザイン賞とは
電子機器や機械デザインのトレンドを知るには、デザインコンテストなどにおいて表彰された製品を知るのも、ひとつの方法です。 日刊工業新聞社が毎年行なっている 「機械工業デザイン賞 IDEA」は、日本の工業製品デザインを振興・発展させるため、1970年に創設された賞です。2021年に発表された第51回の受賞製品のうち、ファイバーレーザーマシンや遺伝子解析装置などが、最優秀賞に選ばれました。ファイバーレーザーマシンは、操作画面の的確な操作性が評価されました。
また、遺伝子解析装置は、分析シークエンスの完全自動化により、PCR検査時間の半減・人為的作業ミスの排除につながった点が評価されました。いずれも、製品の高品質なデザインにより、使い勝手が向上した点が共通しています。この他にも、受賞作品のデザインは、これからの製造業における製品デザインのヒントが、たくさん詰まっています。
今回のまとめ
電子機器・機械製品デザインのトレンドは、安全性や使い勝手などがヒントのひとつになっています。今回の記事を、製品開発の参考にしていただければ幸いです。