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個人が商品開発する際に行うイメージスケッチの描き方
個人で商品を開発するとき、最初に行うのはイメージの具体化です。どんなに素晴らしアイデアが浮かんでも、それを他の人に伝えられなければ、物事が前に進みません。このようなとき、通常、イメージを絵にして相手に伝えます。それを「イメージスケッチ」と呼びます。
イメージスケッチを、どのように描き、活用すればいいのかを紹介しましょう。
【目次】
1.イメージスケッチとは
2.イメージスケッチの描き方
3.イメージスケッチを描くときの注意点
4.今回のまとめ
イメージスケッチとは
イメージスケッチは、大きさも商品の対象者もまだ決まっていない、「こんなものがあったらいいな」という初期のイメージの段階で描く絵のことを言います。単なるイメージですから、大雑把な絵で構いません。
イメージスケッチを元に、大きさや形、対象者、機能などを検討し、イメージを具体的なアイデアとして形にしていきます。
イメージが固まり、商品の具体的なコンセプトが決まると、アイデアスケッチの作成に入ります。イメージスケッチとアイデアスケッチは似ているようですが、アイデアスケッチはより具体的に商品の完成イメージを表現したもので、商品開発の現場では区別されています。
イメージスケッチの描き方
イメージスケッチは、思いつきを絵にしただけですから、精密に描く必要はありません。むしろ、詳しく描きすぎてしまうと、イメージを固定してしまい、自由な発想を妨げます。細かなところは省いて、雰囲気や感覚が伝われば十分です。
よく言う「たたき台」のような物で、いくつかの候補の中から選ぶわけでもありませんから、何十枚も描く必要もありません。
イメージスケッチを描いたデザイナーは、大抵の場合、「これはあくまでもイメージです。最終的に決まったデザインではないので、あまり細かく見ないでください」と言うそうです。実際、イメージスケッチ通りの商品が世に出ることはあまりなく、必ず修正が入ります。まだターゲット層も、機能も確定していない段階なのですから当然です。
ですから、イメージスケッチに決まった描き方はありません。どのようなときに、どのように使ってもらいたいのか、自分の考えや思いを絵にして表現します。
イメージスケッチを描くときの注意点
イメージスケッチは、イメージを固定しないように、大雑把に描くことが大切ですが、実は、イメージスケッチの難しさはそこにあります。
たとえば、イメージスケッチで丸い製品を描くと、普通の人なら「丸い製品」という印象が残ってしまい、「三角形にしたら」という発想が湧きにくくなります。もちろん、プロであれば、そんなことはないのですが、それでも最初のイメージに引きずられて、行き詰まってしまうこともあります。見る側にも、あまり絵にとらわれず、考えや発想を読み取る目が求められます。
また、余計なものを書き足してしまうと、相手に誤ったイメージを持たれてしまうこともあります。自分が伝えたいものより、付け足した部分に相手が関心を持ってしまうと、議論の方向がおかしな方向に進んでしまいます。それだけに、イメージスケッチはできるだけシンプルに、イメージが固まってしまわないように注意することが必要です。
今回のまとめ
商品開発において、イメージスケッチは検討や議論のきっかけとなるものです。スケッチに込められた「こんなものを作りたい」というイメージをもとに、商品化に向けてさまざまな検討が行われていきます。
あくまでもイメージスケッチは、漠然とした思いや考えを絵という形で表現したもの。そこに具体的な狙いやコンセプトが肉づけられ、商品化へのアイデアとして固まっていきます。
良い商品のアイデアが浮かんだら、さっそくイメージスケッチを描いて検討してみましょう。