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個人が商品開発をする際に知っておきたい販売価格の基本と基本的な計算方法

コラム 2022.09.28

近年、個人向けのネットショップや通販サイトが増えてきたことで、個人でも簡単に商品開発ができるようになりました。しかし、経験や知識がまだ蓄えられていない方にとって、商品の価格設定を適切に行うのは非常に難しいことです。ビジネスとして的確に利益を上げるためには、その基本と計算方法を踏まえた上で、価格を考えて設定しなければなりません。
今回は、個人が商品開発をする際に知っておくべき販売価格の基本と基本的な計算方法についてご紹介します。

【目次】
1.販売価格を決める上で押さえておきたい原価率と利益率
2.基本となる販売価格の計算方法
3.個人の商品開発で販売価格を決める際のポイントと注意点
4.今回のまとめ

販売価格を決める上で押さえておきたい原価率と利益率

まずは販売価格を決める前に知っておくべき用語である「原価率」と「利益率」について紹介します。そもそも「原価」は1つの商品を販売するまでにかかった費用の合計のことです。材料費や労務費、電力や水道費といった製造経費など、商品開発にかかった費用が含まれます。「利益」は収益(売上)から費用(原価や手数料)を差し引いた金額のことです。「原価率」は売上に対する原価の割合のことで、「原価 ÷ 売上 × 100 = 原価率」で計算します。例えば、原価が1,500円で売上が6,000円の場合、原価率は25%です。利益率は売上に対する利益の割合のこと。「利益 ÷ 売上 = 利益率」で計算します。例えば、原価が1,500円で売上が6,000円の場合、利益は4,500円なので利益率は75%です。

基本となる販売価格の計算方法

基本となる販売価格の計算方法は大きく分けて2つあります。1つは原価率を基に計算する方法、もう1つは利益率を基に計算する方法です。原価率を基に計算する場合、「販売価格の何割を原価にするか」で販売価格を決めます。計算式は「販売価格 = 原価 ÷ 原価率」です。例えば、原価1,000円の商品を原価率40%で売りたいなら、販売価格は2500円にしましょう。利益率を基に計算する場合、「どのくらい利益が欲しいのか」で販売価格を決めます。計算式は「販売価格 = 原価 ÷ (1-利益率)」です。例えば、原価1,000円の商品を利益率80%で売りたいなら、販売価格は5,000円にしましょう。

個人の商品開発で販売価格を決める際のポイントと注意点

販売価格を決める際には、さまざまな計算方法を活用しつつ、市場の状況なども考慮して価格を調整することが重要です。原価率のみから計算するのではなく、利益率や競合商品とも比較しましょう。商品を買うのはお客様であることを意識することも大切。お客様目線を常に意識し、「本当にこの価格でお客様は購入してくれるのか」を考えてください。
また、お店のコンセプトやターゲット、ブランディングに合わせた価格にすることも重要です。商品を売るために価格を無理に安くしてしまうと、コンセプトがぶれてしまい、お客様が離れてしまうこともあります。目標のブランドイメージに合わせて、適切な価格を見極めてください。
さらに、割安感を出すことも効果的です。例えば、1,000円を980円にするだけで購買のハードルが低くなり、売上に大きく影響する可能性もあります。

今回のまとめ

近年、個人向けのネットショップや通販サイトの登場により、個人でもビジネスとして商品開発が行えるようになりました。ビジネスとしてショップ運営を行うなら、販売価格を適切に決めることが重要です。基本的には、原価率や利益率から販売価格を計算します。競合商品の価格やお客様目線も意識しながら、商品価格を調整してください。価格を調整する際、お店が目指すコンセプトや割安感の演出なども考慮することがポイントです。

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