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発明協会や発明推進協会とは?発明学会も含めた3団体の特徴や相違点

コラム 2022.09.27

事業や仕事を継続していく上で重要になってくるのが機関や協会との関わりです。「事業を進めるうえで手続きが必要な機関」「困ったときに相談ができる機関」などいくつもあり、役割も様々です。そのため、何かあった際にどの機関に相談や申請に行けばいいのか分からなくなる人も少なくありません。特許権などの知的財産権を出願する特許庁以外にも、発明家にとって関わりのある機関はいくつもあります。
今回は「発明協会」「発明推進協会」「発明学会」という3つの機関について、それぞれの事業内容や特徴などをご紹介します。ぜひ、各機関の違いを知る際の参考にしてください。

【目次】
1.全国発明表彰や叙勲の推薦を行う発明協会
2.発明の工業所有権制度を広める発明推進協会
3.科学技術と産業の振興に貢献する発明学会
4.今回のまとめ

全国発明表彰や叙勲の推薦を行う発明協会

最初は「発明協会(正式は公益社団法人 発明協会)」についてです。発明協会は発明の奨励、次世代の人材育成、知的財産権制度の普及啓発を行っています。「科学技術とイノベーションの進展は、わが国の発展の源泉であり、次代を担う青少年の創意の伸張を図ることは今を生きる私どもに課せられた責務である(発明協会公式HPより抜粋)」というモットーを掲げており、特許庁の関係団体です。
具体的な活動としては、全国発明表彰を主催。優れた発明に対して表彰をしています。また叙勲や国家褒章などに関する推薦も行っています。他にも、全日本学生児童発明くふう展や、未来の科学の夢絵画展など様々なイベントを実施。若い世代の人材育成にも力を入れています。

発明の工業所有権制度を広める発明推進協会

次に説明するのが「発明推進協会(正式には一般社団法人 発明推進協会)」です。実はこの発明推進協会と、先ほど説明した発明協会は同じ団体でした。平成24年に制度の改正をきっかけに2つに分かれ、旧団体の事業をそれぞれ継承した形です。
発明推進協会の活動としては、研修や図書刊行、調査研究、国からの受託事業などを行っています。また工業所有権制度を広める活動にも力を入れています。工業所有権(または産業財産権)とは、特許権、実用新案権、商標権、意匠権の総称。知的財産権に関するセミナーなども実施しており、発明推進協会も特許庁の関係団体です。

科学技術と産業の振興に貢献する発明学会

3つ目にお話するのが「発明学会(正式は、一般社団法人 発明学会)」です。先ほどの2つとは異なり、特許庁の関係団体ではなく民間団体。発明学会は「発明を奨励し、科学技術の振興と産業の発展に寄与する(発明学会公式HPより抜粋)」ことを目的としています。
具体的な活動の1つは、個人発明家や小規模実業家の支援。特許の出願や商品化の契約について指導助言を行っています。他にも「発明ライフ」という機関紙や、特許について分かりやすく解説した図書を発行するなどの活動を行っているのです。

今回のまとめ

今回は、発明家にとって大きく関係している「発明協会」「発明推進協会」「発明学会」について解説しました。全国発明表彰を実施している発明協会、工業所有権を広める活動をしている発明推進協会、個人発明家が特許の出願や商品化の契約をするための指導助言を行っている発明学会、それぞれ実施している事業に違いがあり、特徴も様々です。3つの団体の特徴を理解し、発明家として活動していく上で困ったことや知りたいことなどがあれば上手に活用していきましょう。

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