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ものづくりをイノベートする国内ファブラボの歴史と日本のものづくり施設

コラム 2022.07.11

ものづくりにイノベーションを起こすファブラボについて、興味はあるけれど詳しく知らないという方もいるのではないでしょうか。また、ファブラボがどのような目的で開設されているのかを知りたい方もいるかもしれません。今回は、日本のファブラボの歴史と施設でできることや可能性、設備内容について詳しく解説します。

【目次】
1.日本国内にあるファブラボの歴史
2.国内のものづくり施設・ファブ施設でできること
3.ファブラボの設備にあるものとは
4.今回のまとめ

日本国内にあるファブラボの歴史

一般市民に開かれた、デジタルからアナログまでの多彩な工作機械があるファブラボは世界各地に広がりを見せ、日本でも次々に開設されています。まずは、日本国内にあるファブラボの歴史について見ていきましょう。

日本でのファブラボのお披露目

2002年から先行して世界的に広がってきたファブラボを「日本にも作りたい」と考える有志が集まり、FabLab Japan(ファブラボジャパン)という任意組織が設立されました。ファブラボジャパンでは、2010年に「Maker Faire Tokyo」でファブラボについて紹介し、デザインイベントでは会場に工作機械を持ち込んで、来場者と共にカフェを作る「FabCafe」という試みが行われたのです。

最初のファブラボから全国に広がる

2011年5月、神奈川県に「ファブラボ鎌倉」、茨城県に「ファブラボつくば」が同時に誕生し、ファブラボの2つの拠点となりました。その後、西日本でも大阪に「ファブラボ北加賀屋」、大分県に、「ファブラボ大分」ができ、2022年6月現在21カ所のファブラボが運営されています。

国内のものづくり施設・ファブ施設でできること

国内のものづくり施設・ファブラボでは、自分の手で作ってみたいものにチャレンジしたり、デジタル工作機器を使ってみたりすることができます。

学びや創造のインフラがある

ファブラボの設備や機材は、ものづくりを学ぶためのインフラでもあります。学びと創造のインフラがあることで、新しい発明家が生まれる可能性を社会に示していくことも可能です。

一緒に考える仲間がいる

ファブラボには、それぞれが思い描いた夢や解決したい課題、直面している問題を持って集まります。課題を解決するまでの道のりの中で、集まった人達と一緒に試行錯誤することも可能です。

地域の課題解決に乗り出せる関係性がある

ファブラボは地域コミュニティーの資源としても利用することができるので、地域との関係性を作れます。ファブラボから地域の課題解決に乗り出す可能性もあるのです。

世界とつながるネットワークがある

ファブラボには世界につながるネットワークがあり、このネットワークを通じて世界とものづくりに関するやり取りができます。

ファブラボの設備にあるものとは

ファブラボというと、レーザーカッターと3Dプリンターなどのデジタル機器があることばかりに目が向きがちですが、ものづくりに必要な一通りの機材が揃っていなければファブラボとはいえません。ファブラボの国際組織であるFab Foundationでは、ものづくりのノウハウや設計データを共有することで、複製したり、改良したりできるように以下のような推奨機材を示しています。
・レーザーカッター、ペーパーカッター、ビニールカッター
・ヤスリ、ネジ、ドライバーなどの基本的なハンドツール
・基本的な電子工作ツール(はんだごてなど)
・オシロスコープ(電気的な振動を表示する機器)
・CNCルーター(木の板材を切削加工する工具)
・CNCミリングマシン(木材、樹脂、金属などを切削する)
・3Dプリンター

今回のまとめ

デジタルからアナログまでの多彩な工作機械があるファブラボは世界各地に広がり、日本でも次々に開設されています。国内のものづくり施設やファブ施設では、学びや創造のインフラがあり、一緒に考える仲間がいるので発明にも適した環境です。
地域との関係性があると同時に世界とつながるネットワークもあるので、ものづくりのノウハウや設計データを共有し、現場で試すことでイノベートに繋がるでしょう。

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