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どんな特徴やメリットがある?個人のものづくりと世界的に注目されているファブラボ

コラム 2022.07.08

ファブラボという取り組みを知っていますか。ファブラボを知らなくても、「3Dプリンターがあれば作ってみたいものがある」という人は少なくないのではないでしょうか。今回は、自分の使うものを自分で作る取り組みであるファブラボが、世界的に注目されている背景とメリット、日本国内でのファブラボの事例についてご紹介します。

【目次】
1.世界で注目されているファブラボの背景
2.個人のものづくりにおいてさまざまなメリットを生み出すファブラボ
3.日本におけるファブラボの事例
4.今回のまとめ

世界で注目されているファブラボの背景

ファブラボは、ものづくりという意味の「Fabrication」と楽しいという意味の「Fabulous」をかけた「ファブ」に、実験室という意味の「laboratory」を組み合わせた造語です。3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機器などが揃った工房で、一般市民が自分のアイディアなどを活かしたものづくりにチャレンジすることができます。

背景

ファブラボは、2002年にマサチューセッツ工科大学が「大学施設の研究機材を地域に開放した際の使われ方」を調べるという、社会実験のような形の取り組みを行ったことから始まりました。

広がり

ファブラボの「使うものを自分でつくる文化」を醸成するという取り組みは、世界各国に広がっています。日本国内でも、2011年に鎌倉とつくばにファブラボがオープンしたのを皮切りに、全国各地にファブラボができているのです。

個人のものづくりにおいてさまざまなメリットを生み出すファブラボ

テクノロジーが進化する中でものづくりよりもデータという考え方が主流になり、ものづくりへの親しみや憧れが薄れていく傾向があります。しかし、データを物に変換するものづくりの技術がなければ、データを生活に役立てることはできません。ファブラボは、データからものづくりを行うということに、市民が関われるようにした取り組みです。

地域におけるものづくりのコミュニケーションの場

ファブラボは、自分が抱えている問題を共有し、ファブラボに集まった人たちとのコミュニケーションの中で、問題を解決してくれるようなものづくりにたどり着くことができる場です。コミュニケーションによってアイディアだけでなくノウハウを共有することで、ものづくりのスキルを向上させることもできます。

多彩な人材が育つプラットフォーム

複雑化した問題を解決するためには、さまざまな分野に詳しい人が集まると共に、日々の生活の中で問題に直面している人の声を聴くことも必要です。ファブラボでは、多彩な人材が交流して育つことのできるプラットフォームにもなり得ます。

日本におけるファブラボの事例

日本には、20カ所に近いファブラボがあります。ここでは、鎌倉と品川のファブラボについて見ていきましょう。

ファブラボ鎌倉

神奈川県に2011年オープンしたファブラボ鎌倉は、幅広い年代の人材育成に積極的に取り組んでいるファブラボです。ファブラボ鎌倉は125年前の蔵を活用しており、建物のメンテナンスを手伝う代わりにファブラボの機材が利用できる「朝ファブ」という取り組みも行っています。他にも、IoT集中講座やマシン体験、データ作成講座など有料で開催されている講座も豊富です。

ファブラボ品川

東京都に2018年オープンしたファブラボ品川は、作業療法士が運営に参画しているのが特徴的です。障害のある方やその支援者が7人前後のチームを組んで、困難を抱えた人々に役立つ自助具などのアイテムを製作しています。

今回のまとめ

世界に広がっているファブラボという取り組みは、3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタル工作機器など使って、一般市民が自分のアイディアなどを活かしたものづくりにチャレンジすることができる工房のことです。ものづくりと地域をつなぐことで、コミュニケーションの場や多彩な人材が育つプラットフォームとして期待できるでしょう。

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