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試作品製作時に検討・検証すべき4つの項目
個人で試作品を製作する際には、目的を明確にしておくことが大切です。目的がはっきりしていれば無駄も省けてスムーズに完成まで進められます。ただ初心者の場合、試作段階で何を検討すればよいのか分からないことも多いはずです。そこで今回は、試作品製作時に検討・検証すべき項目について解説していきます。
【目次】
1.品質は問題ないか
2.安全性は確保できるか
3.デザイン形状はイメージ通りか
4.量産化が可能か
5.今回のまとめ
品質は問題ないか
試作品製作では、機能性や使いやすさに問題がないか確認することが大切です。実際に形にしてみることで、設計図段階では見えてこなかった問題点が分かります。特に個人で試作する場合は、「サイズが想定よりも小さかった」「使用環境にふさわしくない設計だった」など頭の中のイメージと実物にズレが生じることも多いので注意しましょう。
また、品質チェックの際は製品の使用シーンを想定したシミュレーションをしてみると、手に持ったときの肌触りや重量感など、より直感的に問題点を見つけやすくなります。
安全性は確保できるか
製品の安心安全が保障できるかも重要なポイントです。検証は耐久性・使用方法・製造工程の3点で行います。試作品を何度も繰り返し使用してみることで、すぐに壊れないか、誤って危険な使い方をすることはないかといった点を確認できます。
検証方法は衝撃耐性や耐熱性など、製品に合わせてさまざまなパターンを用意しておきましょう。さらに、試作品を製作した際の工程にも危険がないか確認しておくと、開発後のトラブル解消につながります。
デザイン形状はイメージ通りか
個人での試作品はデザインにこだわったものも多いため、きちんと設計段階のイメージが製品に反映されているか点検する必要があります。使用する材料や塗料、加工技術によって見た目の質感や光沢なども異なってくるため、デザインの中でも重視したいポイントを絞っておくと試作品の検討段階で具体的な修正もしやすくなるでしょう。
使用する素材や塗料などについての知識が浅い場合は、製作を依頼する業者に相談をしておくと適切なアドバイスをもらえることも多く、スムーズに試作品製作を進められます。
また、プレゼンやクラウドファンディングのサンプル品として試作する場合は、細部のデザインまで点検したうえで修正依頼を出す必要があります。
量産化が可能か
試作品と同じ段取りでは量産化できないケースもあるため、個人でも量産化を見据えて開発しているのなら、生産加工方法も検討しておくべきでしょう。たとえば3Dプリンターを活用すれば高度な形状の試作品製作も可能ですが、あまりに複雑すぎて量産化に適していないこともあります。
また、販売を考えているならコスト面の検討も必須です。低価格帯での販売を目指すなら材料費などのコストを削減する方法の検討が必要です。付加価値を付けて高価格帯での販売を目指すとしても、試作段階で初期費用や生産個数から利益率を計算しておくことが必要です。
今回のまとめ
今回は、試作品製作時に検討・検証すべき4つの項目について解説してきました。完成品のクオリティを高めるためには、品質・安全性・デザイン性を重点的に検討してフィードバックすることが大切です。完成品の使用目的に合わせて、多様な視点から課題を見つけていきましょう。